青森市の歯医者「ミドリデンタルクリニック」工藤瑞恵です。

「３Dで作る入れ歯」とは、３DプリンターやCAD/CAM(設計/製造)技術を活かして制作される入れ歯のことです。

患者さんがイメージする型取りを手作業で行うことに比べて、より精密で、短期間で、安定した品質の入れ歯を作れるのが特徴です。

特徴とメリット

1. 精密なフィット感
   口腔内を３Dスキャナー（カメラ）でデジタル計測（撮影）し、そのデーターをもとに設計（撮影による型取り）するため、よりフィットしやすい入れ歯を作ることが可能です。
2. 製作が速い
   デジタル化により設計と製作が効率化され、精密な製作が叶うので、完成までの時間が短縮されます。
3. 複製や修理がしやすい
   データが保存されているので、紛失・破損時の再製作や調整がデータ化されているため、変更点の改善が迅速に可能です。
4. 強度・耐久性のある素材が使える
   ３Dプリンター専用の高性能の材料や金属素材が使用され、強度や審美性にも優れます。

デメリットと注意点

• 医療機関によって導入状況が異なります。
• 全ての医療機関で導入されている技術ではありません。
• 保険適用外（自由診療）の診療です。

対応可能な入れ歯の種類

• 部分入れ歯
• 総入れ歯
• インプラント義歯（インプラントを利用した入れ歯）

従来の入れ歯（保険適用）と３D入れ歯（自由診療）の比較

従来の保険適用の入れ歯製作に比べて、型取りに３Dスキャナーを使うことによって、入れ歯が出来上がってきた際の精密さに差が生じるため、口腔内に入れた時に患者さんが感じるフィット感に差が生じます。

またフィット感の差が生じるため、入れ歯が出来上がってきた際の口腔内での使いやすさや違和感が軽減されます。

自由診療の説明をすると、患者さんによっては高いものを勧められたと勘違いされる方がいらっしゃいます。

保険診療と自由診療の違いを改めてご説明申し上げます。

保険診療と自由診療の違い

＜保険診療＞

• 費用
  国が定めた料金で、患者さんの負担原則は３割（年齢や所得によって異なります）
• 治療範囲
  「最低限の機能回復・健康維持が目的」（見た目や将来を見据えた治療ではなく、今だけの機能を重視）
• 使用材料
  保険で認められた素材のみ。
• 利点
  負担の費用が3割のため一時的な費用が抑えられる。全国どこでも同じ料金
• 制限
  治療方法や素材の選択は「保険診療」にて定められたものに限定

＜自由診療＞

• 費用
  全額自己負担：医療機関が独自に料金を設定
• 治療範囲
  審美性・快適性・耐久性など、患者さんの希望に幅広く対応が可能
• 使用材料
  高品質な材料を医院が独自に選択しているので保険診療とは製作に関わる材料から異なる。そのため仕上がりに差が出る
• 利点
  見た目が自然/長持ちしやすい/治療の選択肢に保険診療の決まりに縛られないので豊富
• 費用が保険診療とは異なり全額ため高くなる

保険診療と自由診療を一言でいうと、

• 保険診療＝最低限を治す治療
• 自由診療＝より良く、より美しく、快適に、長く使えるように治す治療

そのため、「予防」を目的とした治療は自由診療で叶う治療になっています。

治療方法にも材料にも様々な方法があり、日々進化をしています。

最新の治療はその歯科医院ごとの努力によって提供されています。

保険診療は全てが法律で決まっており、最新治療とは言えません。

まとめ

当院では、患者さんお一人お一人に考えられる治療方法を全てお話しした上で、医療上可能な範囲内で患者さんに治療方法をご選択いただいております。

ご自身の将来を見据えた治療方法をご選択いただければと存じます。

３Dの入れ歯は適合が良く、当院で治療を終えた患者さんからお喜びの声の多い治療方法です。

話が聞いてみたいな、相談してみたいなと感じたらお気軽にお運びいただけましたら幸いです。