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青森市の歯医者「ミドリデンタルクリニック」工藤瑞恵です。
「彼氏の口臭がキツイのって何かの病気ですか?」
前の日にニンニクを食べたとか?そういう臭いじゃない、臭いなんです(泣)
患者さんからお悩み相談を受けました。
患者さんの彼氏さんの年齢は20代 ご職業は飲食関係。
飲食関係で、パティシエさん、コックさん、板前さんなどのご職業についている方あるあるのお悩みなのですが、20代で口臭を伴っている状況にあると、もう少し年齢を重ねた時に唾液には食べ物を飲み込みやすくする働きもあるので、食べ物と向き合うことが難しくなり、飲食関係で本領を発揮できない状況に追い込まれてしまう危険性が高くなってしまうリスクが非常に高くなります。
また感染症を発症した場合、大事な彼女さんに感染症が感染しやすくなってしまう危険性を伴います。
特に将来妊娠、出産となった場合はお腹の赤ちゃんに重大なリスクをもたらしますので、カップルで早めの治療開始が必須となります。
とはいっても飲食関係の方は、お仕事柄お仕事中味見などを行うため、お口の中に食べ物がない時間が少ないため口腔内のpH(ペーハー)コントロールが非常に難しいのも事実です。
定期メンテを行い菌質を確認しながら、唾液の質のコントロールを行う必要があります。
さらに日常的にお使いになるグッズにも工夫が必要となります。
なぜなら、前にも書きましたが飲食関係のお仕事についている方や、お食事の回数が多い方はp Hが正常に戻る前に、または戻ってもすぐに飲食を行うために、お口の中は酸性状態が長くってしまうからです。
唾液の量が少なくなり虫歯リスクを高めたり、口腔内の乾燥によって口臭リスクを高めてしまっています。
通常私たちのお口の中は、唾液で常に保たれれおり、唾液の99.5%が水分です。また、唾液のpHは、平均6.8(中性に近い弱酸性)ですが、唾液の量が多いほどpHは高くなります。唾液の分泌量は1日1.0〜1.5Lですが、安静時は1時間19mlであるのに対し、睡眠時は1時間あたり平均2mLと少なくなります。
そのため、睡眠時は唾液の役割が期待できませんし、菌が増殖しやすい時間になるので特に均質は良好であることが望ましいのです。
食事をするたびにお口の中のpHは酸性になり、歯の成分が溶け出します。
しかし唾液の作用によって約40分程度でpHは元に戻ります。
これを「緩衝作用」と言います。
そして、歯の成分も元に戻ります。
これを「再石灰化作用」と言います。
お口のpHコントロールにおいては、
食事中:アルカリ性
お口に何も入っていない時:中性
脱灰:酸性
の状況です。
お口に何も入っていない中性の状態で、歯は「再石灰化」されています。
食事や間食といったお口の中に何も入っていない状況のコントロールがかなわないと、唾液の質のコントロールが正常に行われません。
唾液に含まれる抗菌物質の力が弱まるため、食べ物の消化作用のみならず、今回みなさんが経験したコロナなどの感染症の予防力も弱くなってしまうのです。
「口臭がきつい」場合は、歯周病や、虫歯といった口腔内の病気のみならず、さまざまな病気の危険性が高くなります。
もし口臭の原因が、感染症の場合は大切な誰かに感染症をうつしてしまうのです。
感染症の伝染の危険性は今回コロナでみなさんがご経験された通りです。
ご自身と大切な人を守るため、歯医者に定期的に行くなんて・・・。
面倒臭い、たかが口臭、たかが唾液の乾燥と侮らず「唾液力を向上」を目指して、歯科医院を利用して予防をおこなっていきましょう。