青森市の歯医者「ミドリデンタルクリニック」工藤瑞恵です。

県外にいる友人から家族の歯茎が腫れていて歯がグラグラする。虫歯が痛い！インプラントを考えてるんだけど。。。と相談がありました。

友人が、地元の友人から紹介された歯医者Aに行きました。

＜歯医者A＞

• 問診
• 口腔内診査
• レントゲン写真
• カウンセリング

→口腔内の診査を終えてから、

保険適用の範囲で歯石取り、大きな虫歯に仮の蓋をしてもらって、歯周病の検査？みたいなのチクチクするやつをして、虫歯治療は歯石がつきすぎてて今日は出来ないって言われた。

→カウンセリングで、

「歯茎から膿が出ている状態で、歯石も全面的についている。重度の歯周病の可能性が高くもう唾液検査などもう少し詳しい検査をした方がいい。インプラントは口腔内の菌質の状態が改善しないとできない」って言われた。

歯石取りより虫歯とか、インプラントの治療を進めたいと思ったとのことで、友人が自分でネットで調べた別の歯医者Bにも行きました。

＜歯医者B＞

• 問診
• 口腔内診査
• レントゲン
• 説明

→口腔内診査を終えて歯医者Aで説明されたことを交えて現状を説明した。

虫歯の治療と並行してインプラントを進めましょう！

って言われたんだけど、、、歯医者A

は友達おすすめの歯医者なのに、インプラントは歯周病の治療が終わらないと進められないって言われたから、治療の早いB歯医者かなって、、、そうすれば通院回数が少ないから安く済むしって思うんだけど歯医者によってこんなに診断の内容が違うものなの？

どっちを選んだら正解？という相談だったのです。

「えー！私なら、私の家族なら絶対Aの歯医者さんだよ」笑って伝えました。

理由は、、、

確かに患者さんから見たら、通院回数が少なければその分の費用が抑えられます。ですが、歯の治療は早ければ、安ければいいというものではありません。

ご自身のお身体の問題であり、歯周病は全身疾患に関わりの深い「病気」です。それを無視して、虫歯の治療からのインプラントという治療工程の提案はずいぶん雑だなって思いました。

虫歯は目に見える病気であり痛みがあるのでみなさん必死に治そうと努力するのです。

ですが歯周病の治療を蔑ろにして心筋梗塞、脳梗塞などに罹患したら元もこもありません。

歯周病は別名「サイレントキラー」と呼ばれ、病気になったとしても初期には症状が自覚できないまま進行していき、気づいた時には後の祭り。最終的には致命的な合併症を引き起こしてしまう「甘く見てはいけない病気」です。

また歯周病は「細菌感染症」でもあります。大人の病気だと思われがちですが子供から大人まで誰でも発症する病気です。

人から人へ唾液を介して感染します。ペットボトルの回し飲み、食器の共有、キスなどで感染する可能性があるのです。

そんな恐ろしい細菌が口腔内にうようよしているのにインプラントの治療を行うために、歯を抜歯して器具を使いその傷口に細菌が入り込むと、傷口が腫れて、せっかくインプラント埋め込みをしても土台がしっかりしていないので抜けてしまい失敗に終わる可能性が非常に高いです。

インプラントのオペが失敗してしまうと、患者さんにインプラントへの不安を煽ってしまうだけでなく治療の回数も増えてしまいます。さらに一番危惧されるのは患者さんと医院との信頼関係です。

ここが崩れてしまうとお互いに不信感が発生してうまくいくはずの治療もうまく進めることが叶わなくなってしまいます。それは治療を行っていく上で何よりも避けなくてはいけない事柄です。

口腔内にいる細菌の中にいい働きをするものと悪さをするものがあります。一度歯周病の治療を行ったら、その後は細菌のコントロールが必要となります。元々歯周病になりやすい生活をしていたなら改善していく必要もあります。

そんなこと聞いたことないんだけど。。。って友人が言ってましたが多分A歯医者さんはカウンセリングでお話しされていたのではないかと想像ができます。

結果、友人はA歯医者さんにて歯周病と虫歯の治療からスタートして最終的にはインプラントの治療を受けることになりました。

そんなこと細かく紐解いて教えてもらわないとわからないよね。。。って友人の感想でしたが友人だからこそ、A歯医者ともB歯医者とも無関係で友人とはざっくばらんな関係だからこそ伝えられた内容ですが、A歯医者は高くてB歯医者はスピーディーって患者さんに相談されたら歯医者Cである歯科医院も患者さんが「高い」と感じている方がおすす目歯医者さんだよとは伝えにくいかな笑笑笑と思ったのでコラムに記してみました。

歯医者の治療方法選びの参考にあれば幸いです。