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青森市の歯医者「ミドリデンタルクリニック」工藤瑞恵です。
中学生や高校生の矯正治療を始める時期についてご相談をいただくことが増えています。
少し大人になってきて自分の意思がはっきりし、部活動や友人関係など親御さんの手を離れる場面が多くなる時期です。
なので、矯正治療を始めたいけれど、もう少し大人になってからの方がいいのか?矯正治療を始める時期はいつがベストなのか?
迷われる親御さんや治療を受けるご本人とお話をさせていただくことがあります。
高校生や、中学生といった多感な時期の矯正治療は、見た目の恥ずかしさ、もし痛みが出たら、部活動への影響は?など不安が沢山あるものです。
しかしながら、親元を離れてからの治療開始は「親の目」後ますます届きにくいので同じ子を持つ親の立場からお話しさせていただくと、矯正治療は短くても1年半から2年もの間治療を続けてまいりますので矯正期間の管理を本人任せにするよりは親がサポートできる時期に早めにスタートすることをお勧めいたしています。
目次
<理由>
①大人の矯正より期間短縮しやすい
②将来のむし歯・歯周病リスクの軽減
③不正咬合による身体の不調を改善
④将来歯並びで悩まない
⑤美味しく食事ができる
⑥集中力や運動機能の向上につながる
まずは、
中高生であれば顎の成長途中に矯正治療を行うことができます。
そのため成長がストップした大人よりも歯がスムーズに動きやすいという特徴があるためです。具体的には10歳くらいで成長のピークぐらいでピークを迎えますが化学の場合は中学生でもまだ成長途中です。男の子であれば一般的に女の子より成長のピークが遅いので18歳くらいまで下顎は成長します。
また子供さんの場合は成人に比べて新陳代謝も高く、歯がスムーズに動きやすいことも治療期間を短縮しやすい理由の1つです。
歯並びが良いと、ガタガタの歯並びに比べて歯と歯の重なっている部分に磨き残しが出やすくなりますが、歯並びを改善する矯正治療を行い歯が整った並びになっていれば、歯磨きやデンタルフロスなどのセルフケアもしやすので、口腔内の菌のコントロールがしやすくなりむし歯や歯周病にかかるリスクを下げることが叶います。
悪い噛み合わせが原因と言われる肩こり、頭痛などの「身体の不調」が歯並びによって改善することがあるのもメリットです。噛み合わせが悪いと噛み方に偏りができて、お顔や顎周りの筋肉が過緊張を起こして肩こりが生じたり、さらには血流が悪くなってしまい頭痛を引き起こしたりすることがあります。もし肩こりが酷い、頭痛がある場合には歯並びを整えることで身体の不調改善が期待できます。
学生のうちに歯並びを整えておけばこの先の長い人生においてお子さんが歯並びが悪いことで悩まないですみます。
学生時代は歯並びにコンプレックスを感じることで悩んだり、笑えなくなったりすることもあるでしょう。
今や、一般人がYouTubeやInstagram、TikTokなどのメデイアに登場し、それらが仕事につながる時代です。どの企業も自らの発信に自社の社員を登場させています。そんな場面が自分の子供にあったとしましょう。歯並びにコンプレックスがあって断ってしまったら、せっかくの仕事のチャンスを逃してしまうかもしれません。受験、就職、面接、オーディション、婚活様々なところで欧米化が進んでおり歯並びは整っていて当たり前です。「好印象」を得るための必須アイテムであり社会的信用の象徴でもあります。つまり「今」そして「将来」を楽しんでもらうため、チャンスを逃さない環境に置くためには歯並びはきれいに越したことはありませんし、お子さんにとって大きなメリットとなります。
歯並びが悪いと咀嚼がしっかり出来ず、消化不良を起こし特に成長期のお子さんにとって必要な栄養素が吸収できないまま丸呑みする癖がつき胃腸に負担をかけること、肥満の原因にもなりかねません。
歯並びや噛み合わせが整うと、脳の活性化につながるため、脳に正しく酸素が供給されます。そのため集中力が高まり学力向上や運動能力の向上につながります。
しっかり噛めるということは、認知機能を司る「前頭前野」の血流が整うので集中力の向上が期待できるのですが、運動能力に関しても噛み合わせがしっかりすることで脳にある運動野が活性され筋力の向上、噛む接触面が正しい位置に置かれることで身体のバランスがとりやすくなり、ここぞというときの踏ん張りを叶えてくれます。
お子さんの矯正を始めるにあたっての注意点は、以下の3点です。
A:見た目
B:自己管理
C:通院と行事
中学生や高校生に限らず、お子さんのコミュニティは非常に狭いです。また非常に茶館な時期なので銀色の目立ちやすい「ワイヤー矯正」の場合見た目が気になってストレスを感じてしまい矯正治療を途中で断念せざるおえない状況に陥る患者さんが多数くいらしゃいます。
見た目に関して、現在は親御さんが思っているよりお子さんはがとても気にしていらっしゃり、非常に大きなストレスを抱えていることがあります。それは現代社会においてのS N Sの普及にも関係しているかもしれません。YouTube、Instagram、TikTokなどは今やいろいろな会社での広告宣伝に使われており一般社員がメディアに登場して自社製品の紹介などをすることが日常茶飯事になってきました。仕事にも直結するようになった「見た目」特に口元は清潔感と社会的地位を表す身体のパーツなので流行と社会の変化に敏感な若い世代にとっては死活問題と言っても過言ではないのだな、と感じています。「見た目なんて」という時代から「見た目こそ」に変わった変化を理解し、見た目で悩むお子さんのストレスを解消してあげる意味も親にとっての大事な役割なのではないかと感じざるを得ません。
中学生や高校生時代はお友達とお休みの日にカフェにケーキやドーナッツを食べに行ったり、お出掛けして食べ歩きをするなど「だらだら食い」の機会も増えやすくなります。また親の目が届かない子供だけの世界が広がり虫歯や歯周病のリスクが高まりやすい時期です。大人であれば「今、矯正中だから」と断ることもできるでしょうが子供の場合はそう言ったこともなかなか難しいのが現実です。
そんな時期だからこそ親御さんが舵をとって家に帰ってきたら「歯磨きうがいを促す」、「マウスピースの装着時間を確認する」などのサポートが必要と言えます。
矯正治療を始めるにあたって中学生、高校生でスタートする場合に1番気にされるのが通院方法です。
このように、中高生の生活には様々な行事と人生の転換期を抱えています。
中高生の時期に矯正治療を始めるのであれば、長くて3、4年の期間を考慮してどこで、そしてどのタイミングでスタートするのかを検討する必要があります。
また、矯正治療は短くても1年半はかかる治療です。歯科医師の技術は同じ歯科医院といえども様々。歯科医院との相性、スタッフの経験、フォローアップなどを考慮して歯科医院選びをしていただけたら幸いです。