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青森市の歯医者「ミドリデンタルクリニック」工藤瑞恵です。
実は子供の歯の問題は沢山あります。
ほとんどの場合うちの子にかぎってなんで?原因は?
そして一般的に多くのお母様は方ご自身を責めてしまう場合が多いお身体の問題ですので非常にナイーブなのです。
歯のトラブルについてお話しするととてもの驚かれるのですが、なかでも1歳半検診、3歳児検診でよく見かけ、指摘させていただく歯の問題は、歯の数がもともと少ない「先天性欠如歯」と歯がくっついて1本になっている「癒合歯」です。
「先天性欠如歯」の原因は家系の遺伝子以外に永久歯のでき始めの歯の発音を妨げるような感染、薬剤、栄養障害、外傷などの環境的な要因が影響していると言われています。
「癒合歯」の原因ははっきりと解明されていませんが、胎児の時に乳歯の芽が造られ、その時にくっついてしまってそのまま発育しまったという説が一般的です。
これらの問題を抱えたお子さんは歯科検診で50人くらいの検診を行うと1人か2人は必ずいるのが現状です。
乳歯が先天性に欠如していたり、融合していたりというと、乳歯そのものより次の永久歯がどうか?ということを考えなくてはなりません。
結論からすると、永久歯も影響を受けやすくなりますが、必ずしも先天性欠如歯、癒合歯だからといって永久歯が必ず少なくなるとも限りません。
つまり、乳歯の数が揃っているからといって永久歯に欠如がないとも言い切れないのです。
ただ、通常の乳歯の数が揃っているお子さんに比べると乳歯に上記の問題を抱えていると永久歯の数が少なくなる確率は50%以上になってしまうことは否めません。
特に癒合歯は2本の歯が1本になってしまっているため窪みがついているところ(癒合線)があり、一般的な歯に比べて虫歯リスクが非常に高いので特に注意が必要になります。
乳歯はだいたい2歳半過ぎに上下20本生えそろいます。
永久歯への生え変わりはだいたい6歳から7歳。ですが、4歳くらいになると次の下の永久歯が育ってきているので乳歯の根っこが溶ける作用が始まります。
ですから、4歳から5歳を過ぎたら出来たら下の永久歯がどうなのか?レントゲン写真をとってチェックし、その生え変わりのタイミングを図って対応がうまくできるように整えるのがベストです。
大切なお子さんの成長期間ではあるものの、経過観察が主体でモチベーションを保つことが非常に難しいのですが、経過観察こそがお子さんの健康を守るためにはとても重要になってきます。
治療方法としては、お子さんのお口元の成長期間に、ご家族で長期間常にお子さんの歯の動きを観察し、定期的に歯科医院に通うことで経過観察を行いながら、欠如部分のスペースを閉じるための矯正治療やインプラントを行い欠如部分を補うことが必要になります。
永久歯が欠如しているとすきっ歯になったり、欠如している場所に隣の歯が倒れ込んだりして本来噛み合うべき歯が噛み合わないために上下の一方が伸びてきてしまったりするからです。
矯正治療によって欠如部分を補いスペースの閉鎖が可能であれば歯の寿命を延ばし、人工物を入れないという方法の選択を可能にします。
ただ稀にですが乳歯を生かし続けられることもあります。
本来、永久歯は乳歯が脱落したその下から生えてきます。
しかしその永久歯が欠損していると乳歯は脱落せず、本人も乳歯と気づかずに成人することがあります。まれにですが、30代、40代まで残せることがあるためです。
このような場合には、乳歯は永久歯よりエナメル質の強度が弱いため日々のブラッシングの他に一般的な虫歯予防の検診よりさらに注意深い検診が重要となります。
また家族内感染も非常にリスクを伴いますのでご家族でより予防を心がけて頂く必要があります。
歯の欠損問題は、歯の噛み合わせに大きな影響を及ぼします。
歯の噛み合わせは脳の発達やお身体の健康に大きな影響を及ぼします。
お子さんの歯の問題が発生したらまずはかかりつけ医にご相談ください。