診療時間8:30~12:30/13:30~17:30(木 8:30~12:30 土 8:30~13:30)*休診日:日曜・祝日 tel. 017-777-3232
青森市の歯医者「ミドリデンタルクリニック」工藤瑞恵です。
歯科医院へ通ってきてくださるお子さんのタイプは様々です。
なかでも親御さんが辛そうにされているのが医院の入り口からわんわん…いいえ、ギャンギャン泣いて暴れているお子さんをお持ちのご家族です。
最初に申し上げておきます。
私たちにとってはたま〜にいる、久しぶりに来た元気なお子さんです。どうか安心してください。
連携をとって一緒にお子さんのお悩みを解決できるよう頑張りましょう。
さてさて、どうしてこんなに泣いて嫌がるのか?理由は様々です。
こんな経験があれば人生折り返し地点の私のような大人でさえも身構えます。
お子さんですから尚更でしょう。大人のように感情を隠すことはしません。ですからわんわん、ギャンギャン泣いて辛い想いを訴えてきます。
つまり歯科恐怖症ですから、これらの原因を1つ1つ解決していかなければなりません。
当院では、歯科恐怖症のお子さんの治療を行う際のお約束としてよっぽどの外傷や痛みが発生していない限り泣いているお子さんに無理やり治療を行うことはしていません。
泣いて嫌がるお子さんが万が一にも動いてしまい事故につながることを避けるためです。
なかには押さえつけてでも治療して欲しい!とおっしゃるご家族もいらっしゃいます。
ですが、そもそも歯科医院に来ることすら嫌だ!辛い!と訴えているお子さんを押さえつけて治療しても、もっともっと歯科医院に行くことを拒むというリスクを伴うためとうんではお子様といえども本人の意思を尊重し、納得して治療してくれるよう働き続けるしか方法はないと考えています。
当院では
この3つがクリアできることを歯科恐怖症のお子さんの第一目標としています。
診察室に1人で入れることはご家族にとってもご不安でしょう。
ですがどうか、診察室に1人で入れるよう背中を押してあげてください。
話し方は何でも構いません、例えば
「車に忘れ物したから取ってくるから先に入ってて。」
でも何でもいいです。強く1人で行くように促すのではなく、たまたまそういう状況になってしまったというストーリを作ってください。
このような経験もお子さんにとって1人でできたという成長の大きな自信につながっていきます。
歯科恐怖症のお子さんとご家族を沢山見てきました。大丈夫です。頑張りましょうね。
さあ、1〜3ができた時は、めちゃくちゃ褒めてください。なんならご褒美もあげる勢いで褒めちぎってください。
お子さんの「怖い」という記憶を「できた」の記憶に塗り替える作業のスタートです。
次のステップです。
細かく、細かく練習を重ねます。
この時、重要なのがご家族の褒め言葉です。
絶対に、何でできないんだ!なんて叱るような言葉はかけないで下さいね。
せっかくの努力が水の泡になってしまいます。
細かく練習を重ねている訳ですから、どんな些細なことでも「褒める」ことが重要です。
そしてこれら一連のことが1回で出来ることはほぼないということを忘れないでください。
歯科恐怖症になってしまった原因の歴史分、解決にも時間がかかるものです。
よその子と比べて落ち込まないで下さい。他所はよそです。
ご自分のお子さんの小さな小さな「できた!」を一回一回褒めてください。
そして治療ができるようになったら、虫歯などができて再び痛い、辛い想いをしなくて済むように定期的に歯医者に通ってください。
コツコツ続けていくと将来は、一人で歯医者に来れるお子さんの姿があります。
馴染みのスタッフと楽しげに会話をし、友達のこと、学校のこと、将来のことなどを話してくれるそんな未来です。
ですから歯医者の前でお子さんが泣いてわめいても、寝転がって駄々をこねても、他の患者さんの目が気になって気後れしても、毎回、毎回ご家族の方が疲れると感じても、一つできたことを必ず見つけ出して大袈裟に褒めてください。
さらにおうちに帰ったら、これでもかとご家族全員で超大袈裟に褒めてください。
そして歯科で頑張る時間は1回30分と決めましょう。
制限時間を設けることでご家族も本人も頑張れます。もしその30分以内に1つもクリアできなかったとしても、
「今日は難しいかな、歯医者さんに来られたから今日は頑張ったもんね、帰ろうか?」と
優しくお子さんに問いかけてください。
お子さんが歯医者は怖くないと理解してくれるまで。
当院には子を持つ母も沢山在籍しています。院長も子を持つ親です。皆でフォローします。
お気軽にご相談ください。
ミドリデンタルクリニック 工藤瑞恵