診療時間8:30~12:30/13:30~17:30(木 8:30~12:30 土 8:30~13:30)*休診日:日曜・祝日 tel. 017-777-3232
青森市の歯医者「ミドリデンタルクリニック」工藤瑞恵です。
「少し前から歯磨きをすると歯茎から出血する。。。」
「なんか歯茎に炎症があっる気がする」
「お口のニオイが気になる」
その症状は、歯周病のサインです。
歯周病は日本人の成人の8割が罹患していると言われる病気です。
初期症状があまりたいしたことがなく、静かに進行していくため、「サイレントキラー(静かな殺し屋)」と呼ばれています。
歯周病の初期症状はあまりたいしたことがないので歯医者へいかず自己流のケアを取り入れてしまう方が多い病気ですが、自己流でケアを続けると確実に進行します。
歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症疾患です。
歯の周りの歯ぐきや、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。
歯の周りの歯ぐきや歯を支える骨が溶けてしまうと、今あなたが日常的に何気なく口にしている美味しい食事がかなわなくなってしまうのです。
例えば、お煎餅、たくわんこれらを砕いて小さく刻んでお茶と飲み込むような食べ方をあなたは望んでいますか?一生我慢できますか?
患者さんに涙ながらに言われたことがあります。
「お煎餅がね、普通にバリバリ食べたいの。」
「沢庵を一本かじって食べたいの」
「こんな当たり前にできていたことができなくなった私のように、孫をしたくないの。」
切実な訴えに、思わず一緒に泣いてしまいました。
医療従事者ですから本当は患者さんに感情を寄せて涙することはプロとして失格です。
でも、どんなに辛いだろう、こんな日常当たり前だと思っていたこの願いが一生叶わなくなってしまった。そんな声にどうしても涙は抑えられませんでした。
歯周病は、歯医者に行けば治るでしょう!と思って日常の忙しさにかまけて治療に行くのを先送りにしてしまうと気付けば歯周組織を破壊していき炎症を繰り返し、最終的には自然に歯が抜けてしまったりして手のつけられないようになる病気です。
また、歯周病菌の炎症によって出てくる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、さまざまな病気を引き起こしたり悪化させる原因となります。
炎症性物質は血糖値を下げるインスリンの働きを悪くさせたり(糖尿病)、早産・低体重児出産・肥満・血管の動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)にも関与し、誤嚥により気管支から肺に辿り着くものもあり高齢者の死亡原因でもある誤嚥性肺炎の原因となっています。
また、歯周病菌のひとつであるP.g菌というタンパク質分解酵素はアルツハイマー病悪化の引き金をもつ可能性が示唆されています。
歯周病の予防・治療を行うことで全身のさまざまな病気のリスクを下げることが可能なのです。
たかが歯周病、歯茎から少し血が出るくらいで大袈裟な!なんて言わずに早めの受診をお勧めいたします。