青森市の歯医者「ミドリデンタルクリニック」工藤瑞恵です。

日頃よりマウスピース型矯正のカウンセリングへ沢山の患者さんにご参加いただきありがとうございます。

沢山の患者さんにお運びいただきマウスピース型矯正のカウンセリングのたびに新しい気づきがあります。

患者さんが増えるにつれよく聞かれるようになったのは、「セラミック矯正について」です。
そして、よくご質問いただくのが「マウスピース型矯正とセラミック矯正どちらががおすすめですか？」というお問い合わせです。

「セラミック矯正」と「マウスピース矯正」患者さんが私の家族や恋人であったら、健康な歯を削る場合のセラミック矯正はお勧めしません。

ただ、たまたま健康な歯を失ってしまった場合にセラミック矯正を検討される場合にはまた答えは異なります。

今回は健康な歯を削ることを検討されている患者さんとの会話であることを念頭に読み進めていただければと思います。

「セラミック矯正」はご自身の健康な歯を削るリスクがあるが「マウスピース矯正」より完成が早い。

「マウスピース矯正」はご自身の健康な歯を削るリスクを最小限にとどめることができるが歯を動かすスピードが最大ハガキ１枚分厚さなので仕上がりまでに時間がかかります。

個人的意見ですが、自分の家族がどちらかを選択できる状況にあるならば、私は健康な歯を削るリスクは最小限にしたいので「マウスピース矯正」をお勧めます。

そのため年齢層や口腔内の状況によりますが、芸能関係のお仕事をしているなど特別な事情がない限りはやはりご自身の健康な歯を生かして歯列の矯正治療を行うのがおすすめだと考えています。

ただ、先にお話しした通りどちらもそれぞれに利点と欠点があります。
今回セラミック矯正とマウスピース型矯正のどちらがいいか？とのご質問をいただきましたのは２０代、独身の患者さんです。

患者さんの状況をまとめると、

• 虫歯などの治療もしていない健康的な歯をお持ちです。
• １週間くらいで綺麗になれば嬉しいとのお考えをお持ちです。
• とにかく歯並びをサクサクっと綺麗にしたい。

とのご希望でした。

そのためメリットとでデメリットをお話しする時に最初に「セラミック矯正」及び「マウスピース矯正」それぞれにかかる金額のお話をしました。

治療期間は違うけれど、双方とも１回の矯正にかかる費用はほとんど同じくらいです。

当院では治療を行う際に患者さんのライフプランを踏まえてお話しさせていただくように心がけています。

今回の患者さんには以下のようにお話しいたしました。

• セラミック矯正でイメージしている「白い歯」は現在は白く若さに合ったデザインと色味かもしれないがトラブルなく年齢を重ねていった場合年齢にあったきれいな白い歯とは異なってしまい、「素敵な大人の歯」とは色が異なり浮いてしまう可能性がある。
• 年齢とともに色味が自分に合わないという理由で作り変える人がいること、さらに「セラミックの歯」は技工物なので今の年齢からすると大きくメンテナンスが必要なリスクが一生涯に最低３回くらいあるかもしれないため、「セラミック矯正」の歯を維持し続けるために天然の歯より費用がかかってくる可能性が非常に高い。
• セラミックなどの技工物は患者さん自身の歯の硬さに比べると強度が弱いため、噛み合わせや食いしばりなどによってかけてしまう可能性がある。その場合修理にかかる費用が発生する。「マウスピース矯正」噛み合わせを矯正すればそのリスクを下げることが叶う。
• 現在独身なので自分自身にだけお金をかけて治療を進めることが叶うが、万が一トラブルが発生して歯の修理が必要になっしまった際に子供の教育費、車の買い替え、親の介護など優先すべき出費と歯の修理にかかる費用が重なる場合があるなど万が一のお金の使い方も考慮しておくことが必要。
• セラミック矯正もマウスピース矯正もメンテナンスを続けていくことで歯周病などにかかるリスクを下げることができるが、マウスピース矯正にて歯列を整えた天然歯より、健康な歯を削って整えた技工物の歯は弱くなるため虫歯や歯周病にかかりやすい。
  マウスピース矯正は下記の利点があります。
• 自分自身の歯を使って歯並びの治療を行います。
• 自分の歯を使って治療を行うので健康を害すことはありません。
• 健康な歯を削るリスクが少ない。
• 自分の歯なので加齢や経年劣化によるやり替えのリスクを下げられる可能性が高い。

比較してみていただくと、わかりやすいかと思うのですが、期間が許すのであれば、マウスピース型矯正がおすすめです。

理由は、

• 健康な歯１本の価値は８０万円とも言われています。
• ８０万円の健康な歯を削るリスクとして、健康な歯を一度削って仕舞えば元に戻したいと思っても戻せない。
• 加齢や経年劣化によるやり替えなどご負担のリスク。
• 健康な歯を削るのでしみるなど別の症状が出てしまい治療のリスクが高まる。

マウスピース型矯正は「健康な歯を削らないので、もし矯正をやめたくなっても代金はかかるがいつでもやめれらること」が利点です。

したがって、私が患者さんの家族や恋人だったら時間が多少かかっても歯列矯正を選択することをお勧めしています。

矯正方法の参考になれば幸いです。

また、矯正方法などお口のトラブルに迷われたらお気軽にご相談いただければ幸いです。