青森市の歯医者「ミドリデンタルクリニック」工藤瑞恵です。

他院さんで奥歯を白くできるとの報道を受けて、治療された患者さんから下記のような質問をいただきましたので、当院での見解をお話しいたしました。

他院さんでの治療についてW E B問い合わせをいただきましたので口腔内は拝見していません。

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他の歯医者で7番目の奥歯の被せ物作る土台治療をしてきました。

新しく「保険治療」で7番目の歯も白い被せができるようになったと聞き、 その治療を選択しました。

また色の説明時に、白というか、黄色というか、肌色のような 黒っぽいような、、それでもいいですか？ と曖昧な説明だったのですが選択して治療を受けました。

すごく変な色なんですけど、これが白い歯なんでしょうか？

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これは、最近保険適用で治療が可能になったPEEKという素材の保険適用の歯です。

患者さんが想像する「白い歯」とは程遠かったのではないかとお察しします。

歯医者の先生たちの間でも、

「これは白とは言わない」

「患者さんにこれを白い歯だというのは違うだろう。。。」

「カッコ悪すぎて患者さんになんて説明すれば良いんだ。。。」

「保険適用の白い歯を選択したいっていう患者さんに、

保険適用の白い歯は白くありません。ってどう説明すれば良いんだ？」

「患者さんの想像とは違う白い歯だから、保険適用の歯は白くないので

患者さんの思う白い歯になるよう自由診療の白い歯をお薦めしたら

あの医院は保険の白い歯って言っても金儲けのために自由診療勧められたって！

口コミされた。。。」

などなど、悩みの種の「保険適用の白い歯」なのです。

当院でも、患者さんから

「奥歯を保険の白い歯にできるって聞いたからそれにしたい！」

というご要望をいただくことがございますが、

お勧めしない理由

• 奥歯は噛むときにとても力がかかる歯なので耐久性が必要。
• 保険適用の白い歯の素材である「P E E K」を歯で使用した場合のエビデンスがない。
• 一般的に言って保険適用の白い歯を患者さんがプロが見ても、患者さんが見ても、小さな子供が見ても「白」とは表現しない。
• 「白い歯」ではなく「濁った卵色？の歯」と患者さんに色の説明が難しく期待に応えられない。
• 患者さんに「これが保険適用の白い歯？」とがっかりされる。
• とにかくカッコ悪い、耐久性のエビデンスが不透明なので自分の家族や友達には絶対使わない。

利点を上げるとしたら、、、保険適用の歯なので価格設定がリーズナブルなこと。

毎日、湿った口腔内にプラスチック製品で噛む、すりつぶす、食いしばるなどの行為を続けた時の耐久性を想像してみてください。

丁寧にメンテナンスしても耐久性はいかほどのものかな？と想像していただけたらと存じます。

お問い合わせいただきました患者さんは、当院に転院し、ご自身の口腔内の状況を改めて説明させていただきました。

その患者さんより自由診療は「高い」と思っていたけど、耐久性や製品の良さを考えると自由診療も検討の余地があることを初めて知ったとおっしゃっていただき、当院で自由診療の「白い歯」の選択を治療し直しをさせていただきました。

当院ではあらゆるパターンの治療をご提案しております。決して自由診療を強く勧めたりはしておりません。ご予算がある場合はその旨を事前にお話しいただけましたら幸いです。

歯科治療はオーダーメイドの医療行為です。

病状が発見された場合は患者さんのご要望にお応えできない場合がございます。

口腔内の状況によっては医師の診断によってご予算の範囲で患者さんのご希望の治療方法を選択することが叶わない場合がございます。ご了承ください。

参考写真

上：「保険適用の白い奥歯P E E K冠」

下：「自由診療の白い歯オールセラミック」

口腔内に入った状態の「保険適用の銀歯」

口腔内に入った状態の「保険適用の白い奥歯PEEK冠」

自由診療の白い歯セラミック