青森市の歯医者「ミドリデンタルクリニック」工藤瑞恵です。

2023年12月1日　中央社会保険医療協議会より、奥歯の白い歯「P E E K冠」の保険適用が発表されました。

当院へも患者さんからのお問い合わせが多数寄せられています。

これまで、PEEK素材を主成分とした白い？いや正確には強めのアイボリー色の歯が、今まで保険適応外だった「第二大臼歯（以下７番目の歯）」や「第三大臼歯（以下8番目の歯（親知らず・智歯））」まで保険適応となったという発表です。

これは金属の価格高騰による保険医療の限界をメタルフリー化で改善することが目的の改定と言えます。

これまでは、「第一大臼歯」以下６番目の歯までがプラスチック製の白い歯の選択ができるようになっていました。

これからは保険適用の素材としてはまだエビデンスがないので不明瞭で、見た目も銀歯よりはマシかな？という感想が正直なところなので当院では取り扱いを見合わせています。

なぜ、なんでも早く取り入れる雰囲気のある当院が、ここで導入を迷っているのか？

それは、P E E K冠の患者さんの口腔内でのエビデンスがないからです。

せっかく、当院を選んでご来院いただく患者さんに対して耐久性や使用感のわからない未知のものをお勧めすることは当院のいい理念に反するためできません。

そのため保険適用というたった一つのメリットだけでP E E K冠を導入して良いのか？判断できないため導入迷っております。

また現状のメリット、デメリットを考慮すると奥歯の噛む力など考慮すると、ジルコニアやセラミックが有効だと当院では考えています。

今後、たくさんの情報が入って、エビデンスがしっかりしてきたら導入のご報告をいたしますのでしばらくお時間頂戴したいと思います。

以下、なぜ当院が導入を渋っているのか？P E E K冠について現在わかっている範囲でのメリットとデメリットを表にしてみました。参考になれば幸いです。

PEEK冠のメリットとデメリット