青森市緑にある歯科医院 [ミドリデンタルクリニック]

〒030-0845青森県青森市緑2-13-14

診療時間8:30~12:30/13:30~17:30(木 8:30~12:30 土 8:30~13:30)*休診日:日曜・祝日 tel. 017-777-3232

生涯にかかる医療費はいくらですか?

青森市の歯医者「ミドリデンタルクリニック」工藤瑞恵です。

あっという間に時が過ぎて年末が近づいてきました。
この時期になると当院へお越しの患者さんのお話の中に「医療費控除」の話がちらほらと出てきます。

「医療費控除」とは生計を同一にされるご家族の分も含めて、1年間に支払った医療費が基準額を超えるとき、税務署に確定申告することにより、その超過支払い分の医療費が課税対象の所得から控除され、税金の一部が還付される制度です。還付というと現金が戻ってくる印象をお持ちの患者さんがいらっしぃますが、実際にはよく都市の所得税や住民税が減税されるとお知らせした方が理解していただきやすいかもしれません。

所得に関わる案件ですので、詳しくは国税庁のホームページをご参照ください。

さて、皆さんはご自身にかかる障害医療費がいくらかご存知でしょうか?厚生労働省が調査した生涯にかかる医療費(令和2年度)は男女計2,700万円、男性2,600万円、女性2,800万円となっています。健康保険制度により自己負担額が1〜3割程度になりますがそれでも1割で270万円〜3割なら800万円前後の大きな金額を払うことがわかります。さらに70歳以降医療費の自己負担は3割負担で413万円と試算されています。

年金がもらえるか?もらえないか?老後2,000万円問題を抱えている40代の私、バブルも経験せず、真面目に年金を支払い、年金を当てにできない…あー、総理大臣さまなんとかしてくださいってお願いしたいところですがそんなこと言ってもどうにもならないので、自己防衛をするしかありません。

まずは健康で目指すは!「ピンピンコロリ」。そのために病気にならない身体づくりを心がけ、「予防」を取り入れるしかありません。

 日本人の死亡原因とは一体何が主なのでしょうか?

調べてみると、日本の3大死因の1位:悪性新生物、2位:心疾患、3位:老衰、4位:脳血管疾患、5位:肺炎、6位:誤嚥性肺炎、7位:不慮の事故、8位:腎不全、9位:アルツハイマー病、10位:血管性及び詳細不明の認知症だそうです。

では、これらの病気を予防するためには、まず何をすればいいのでしょうか?

それは、「歯周病にかからない」ことです。
最近のコロナなどの流行で唾液の質や唾液による感染症について皆さま意識高くお持ちだと思いますが、「コロナ明け」という言葉にほっと一息ついて、口腔内の菌についての意識が及ばなくなっていることと思います。

そして口腔内に潜む菌に対しての意識が低下していませんか?

歯周病は、今や40代で8割以上の人がかかっているとも言われる病です。

歯周病は別名サイレントキラーと呼ばれ、気付かないうちに発症し重病化していきます。
患者さんのほとんどが、口腔内だけの病と捉えがちですが、歯周病の原因になるのは歯垢とよばれる細菌です。歯垢は歯磨きが不十分な部分に付着するネバネバした黄白色の粘着物です。この思考は時間と共に量が増大し、酸素が少ない状態になると歯垢の中で酸素を嫌う嫌気性菌が多くなります。嫌気性菌が死肉に攻撃を仕掛けることで身体の中に侵入しようとし身体は菌をやっつけて侵入を抑えようと攻撃をします。これが歯周病の始まりで歯肉からの出血などの炎症の症状をあらわします。

そして歯周病の炎症によって出てくる毒性物質により、血糖値を下げるインスリンの働きを悪くさせたり(糖尿病)、早産や低体重出産、肥満、血管の動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)、誤嚥により気管支から肺にたどり着くものもあり高齢者の死亡原因でもある誤嚥性肺炎を引き起こしたり歯周病菌の一つPg菌が持つジンジパインというタンパク質分解酵素はアルツハイマー病の引き金を持つ可能性が示唆されています。

そのため、国は2025年より国民の医療費削減のため「国民皆歯科検診」を実行すると発表し、国民の義務として「予防」を取り入れることとしました。

国民皆歯科検診が始まると現在の歯科医院の数では国民の歯科検診を賄えきれません。
つまり今以上に歯医者の予約が取りづらくなる可能性が高いのです。

ですから、国民皆歯科検診が始まり予約が取りづらくても安心できるよう、今のうちから予防のために歯科に通い、病気になりにくい身体作りに励み、将来自分にかかるであろう医療費を削減しておくことをお勧めします。